管理栄養士が輝く歯科医院 採用・定着から地域への健康支援まで
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長発達と口腔機能育成を同時に支援しています。また、妊産婦や妊娠を希望する女性には、鉄、ビタミン、タンパク質の補給を含む栄養指導を行い、将来の子どもの健康を見据えた栄養介入を「マイナス2歳から」実施し、子どもと保護者がともに安心して通える空間づくりを重視しています。 初回のカウンセリングでは、家族構成、生活背景、子育て環境を丁寧にヒアリングしながら、「どんなお子さんに育ってほしいか」といった対話を通じて保護者の想いを引き出します。「お約束」として次回までに実践する課題を1つ設定し、行動変容を支援します。 第2回では、家庭での食事風景を動画で撮影してもらい、姿勢や食べ方、環境などを評価します。口腔機能の育成に向けた具体的なアドバイスを行います。保護者の調理への負担を軽減しながら、嚙む力や栄養を意識した食材やレシピの提案も行っています。 第3、4回目には歯科衛生士と連携し、唾液検査やブラッシング指導、フッ化物塗布、口腔機能トレーニングを実施します。 第5回では実際に食べ物を持参してもらい、診療室で食べ方を観察し、姿勢や咀嚼の実践指導を行います。終了後は必要に応じてアドバンスプログラムへと進み、個別対応します。2.マイナス2歳からの予防歯科® さらに一歩踏み込んだ取り組みとして、妊娠前からの食事、栄養への介入も行っています(マイナス2歳からの予防歯科®)。分子整合栄養医学の視点を取り入れた血液検査によって、妊娠前の母体の栄養状態を評価し、鉄、亜鉛、ビタミンB群、タンパク質などの不足を早期に見つけて補う体制を整えています。目的は、子どもたちの正常な成長、発育を期待することです。妊娠前から管理栄養士によるサポートを受けた保護者が出産後に当院へ通院し、夜泣きが少なく、母乳育児で育てやすい子どもに恵まれたことを報告してくれた症例も存在します。 妊娠中や授乳期には、つわりや食欲低下、嗜好変化により、バランスのとれた食事が難しくなります。その結果、口腔内のリスクも高まります。当院ではこうした背景を把握したうえで、妊産婦が安心して相談できる体制と、必要に応じた医科への連携も実施しています。そしてその先にある、生まれてきた子どもたちの健康な未来を見据えています。3.成人への取り組み 成人には、口腔内検査だけでなく、食生活アンケート、血圧、血糖値、体組成(筋肉量、体脂肪率、水分量など)の測定を含む「健康チェック」を導入していま2.口腔から全身へひらく健康の扉 管理栄養士とともに歩む予防歯科医療の実践75

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