著者情報

【編著】
宮脇卓也 （岡山大学学術研究院医歯薬学域　歯科麻酔・特別支援歯学分野）
砂田勝久 （日本歯科大学生命歯学部　歯科麻酔学講座）

概要

歯科用局所麻酔薬の新たな選択肢を
知ろう！　学ぼう！　使おう！！

日本で使用できる歯科用局所麻酔剤は長らく、リドカイン製剤、プロピトカイン製剤、メピバカイン製剤の３種類でしたが、2025年、実に23年ぶりに新たな歯科用局所麻酔剤としてアルチカイン製剤（セプトカイン®）が販売されました。アルチカイン製剤は、米国で40％程度使用されており、欧米では9割以上使用されている国もある、極めて一般的な歯科用局所麻酔剤です。
本書は、アルチカイン自体やアルチカイン製剤であるセプトカイン®の特徴を解説し、どのような症例や処置であれば本製剤が適しているか、また逆に適していないか、これまで使用されてきた歯科用局所麻酔剤とも比較しながら解説しています。
アルチカイン製剤をご使用いただくすべての先生方にお読みいただきたい１冊です。

CONTENTS

• 刊行にあたって
• Prologue　セプトカイン®のわが国における添付文書　宮脇卓也（岡山大学学術研究院医歯薬学域　歯科麻酔・特別支援歯学分野）
• Chapter I　基礎編
  1 局所麻酔薬の薬理とアルチカインの特徴
  ❶局所麻酔薬の化学構造とアルチカインの特徴　小鹿恭太郎（東京歯科大学　歯科麻酔学講座）
  ❷局所麻酔薬の性質とアルチカインの特徴　小鹿恭太郎（東京歯科大学　歯科麻酔学講座）
  ❸局所麻酔薬の薬物動態とアルチカインの特徴　宮脇卓也（岡山大学学術研究院医歯薬学域　歯科麻酔・特別支援歯学分野）
  ❹局所麻酔薬の毒性とアルチカインの特徴　宮脇卓也（岡山大学学術研究院医歯薬学域　歯科麻酔・特別支援歯学分野）
  2 血管収縮薬の薬理
  ❶血管収縮薬の種類と特徴　松浦信幸（東京歯科大学　オーラルメディシン・病院歯科学講座）
  ❷アルチカイン製剤に含有されている血管収縮薬　松浦信幸（東京歯科大学　オーラルメディシン・病院歯科学講座）
• Chapter II　臨床編
  1 アルチカイン製剤の臨床使用におけるポイント　砂田勝久（日本歯科大学生命歯学部　歯科麻酔学講座）
  2 各種歯科用局所麻酔（アルチカイン製剤を含む）の特徴　砂田勝久（日本歯科大学生命歯学部　歯科麻酔学講座）
  3 アルチカイン製剤と他の歯科用局所麻酔剤の麻酔効果の比較
  ❶抜歯　塩谷伊毅（日本歯科大学生命歯学部　歯科麻酔学講座）
  ❷抜髄などの歯科処置　塩谷伊毅（日本歯科大学生命歯学部　歯科麻酔学講座）
  ❸上顎歯　筒井友花子（日本歯科大学生命歯学部　歯科麻酔学講座）
  ❹下顎歯　筒井友花子（日本歯科大学生命歯学部　歯科麻酔学講座）
  4 アルチカイン製剤の使用に注意すべき患者の背景
  ❶合併症・既往歴等　山口秀紀（日本大学松戸歯学部　歯科麻酔学講座）
  ❷妊婦・授乳婦　山口秀紀（日本大学松戸歯学部　歯科麻酔学講座）
  ❸小児　山口秀紀（日本大学松戸歯学部　歯科麻酔学講座）
  ❹常用薬物　山口秀紀（日本大学松戸歯学部　歯科麻酔学講座）
  5 アルチカイン製剤と他の歯科用局所麻酔剤の合併症の比較
  ❶局所合併症　讃岐拓郎（長崎大学生命医科学域　歯科麻酔学分野）
  ❷全身的合併症　城戸幹太（北海道大学大学院歯学研究院　歯科麻酔学教室）
  6 海外の日本人を対象としたアルチカイン製剤の効果と安全性　前田 茂（東京科学大学医歯学総合研究科　歯科麻酔学分野）
• Chapter III　治験編
  1 アルチカイン製剤のわが国での第I相試験（薬物動態試験）　樋口 仁（岡山大学病院　歯科麻酔科部門）
  2 アルチカイン製剤のわが国での第II相試験（探索的試験）　樋口 仁（岡山大学病院　歯科麻酔科部門）
  3 アルチカイン製剤のわが国での第III相試験（非劣性試験）　樋口 仁（岡山大学病院　歯科麻酔科部門）