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書評

撮れる!活かせる!口腔内規格写真

[著]落合 真理子


読めば自信が湧いてくる『撮れる! 活かせる! 口腔内規格写真』

 口腔内規格写真の撮影は、最近の歯科衛生士には欠かせない業務のひとつです。しかしながら、「規格性のある写真」をすんなり撮れるようになるのは、なかなか難しいのが現状だと思います。セミナーや院内研修により、撮影できる人からHow toを習うのがいちばんなのかもしれません。

 とはいえ、一度習ったことを継続するのはたいへんですよね。また、セミナーなどを受ける機会のない方もいらっしゃるでしょう。本書はそうした方々にとって、非常に使いやすく、わかりやすい本だと思いました。

 本書では、撮影する部位ごとに撮影方法を順番に、1枚ずつ、こと細かに説明してくれます。なかでも新鮮に感じたのは、「術者’s eye」です。患者さんの顔の向き、ミラーの挿入方法、ミラーを開いたときの見え方など、術者が注目すべきポイントを術者の視点から解説しているため、非常に実践的です。つまり、本書のとおりに真似をすれば、ほぼ撮影できてしまうわけです。

 また「何でこうなるの?」という項目では、陥りやすい失敗を取り上げ、解決策を簡潔に解説しています。「何で?」を、必ず「なるほど」に変えてくれるのです。

 「撮影の流れ」では、歯科衛生士のセリフと動きを合わせた台本があり、新人歯科衛生士にとってありがたい配慮もされています。

 本書を読み終えたとき、きっと「自分には口腔内規格写真が撮れる!」と、自信が湧いてくると思います。苦手意識も薄れ、自信に繋がる本ではないかと思います。教育する側も含めて、口腔内写真撮影にかかわるすべての歯科衛生士に、ぜひ一読いただきたい一冊です。

文・山田美穂
太陽歯科衛生士専門学校 専任講師・歯科衛生士

撮れる!活かせる!口腔内規格写真

撮れる!活かせる!
口腔内規格写真

[著]落合 真理子

B5判変型・104頁・オールカラー
定価(本体3,900円+税)


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