1. ホーム
  2. 書評
  3. 書き込み式 歯科衛生士のためのインプラントのきほん

書評

書き込み式 歯科衛生士のためのインプラントのきほん

【編著】柏井伸子【著】山口千緒里・入江悦子


幅広く使えて、かゆいところに手が届く。
『書き込み式 歯科衛生士のためのインプラントのきほん』

 インプラント治療の勉強法が難しいとされる点は、「つねに進化し続ける治療方法」や「さまざまな特色をもつインプラントメーカーが多数存在する」などが挙げられます。だからこそ、基礎をしっかりと理解し、そこから医院の方針に合わせたインプラント治療のあり方を確認する必要があるのです。そのような点を考えると、今回の書籍は、まさに「かゆいところに手が届く本」であるといえます。

 まず“書き込み式”の利点としては、書籍を読むだけではなく、情報をしっかりと記憶させることが可能になります。情報はインプットするだけでは活用に至りません。アウトプットすることで情報が定着し、繰り返し活用することができます。また、インプラント治療に必要な材料や器材は多岐にわたりますが、書き込み式にすることで、自分専用のオリジナルマニュアルにすることができます。もちろん、院内における情報の共有ツールとして利用することも有意義だと思います。

 さらに注目したいのは、いままでの歯科衛生士向きの本ではあまり触れられてこなかった、インプラント治療における補綴処置について述べてある点です。インプラント治療における歯科衛生士の役割は、手術アシスタントやメインテナンス業務がクローズアップされやすいのですが、補綴処置の基礎を知っているからこそ、より安定したメインテナンスを行うことができるのです。

 ぜひこの本を活用し、多くの歯科衛生士がいままで以上にインプラント治療に意欲的になり、正しい知識を患者さんに還元してもらいたいと思います。

(文・佐藤久美子/新潟県・オリーブデンタルハウス・歯科衛生士)
[DHstyle 2019年3月号掲載]

書き込み式 歯科衛生士のためのインプラントのきほん

書き込み式 歯科衛生士のためのインプラントのきほん

【編著】柏井伸子【著】山口千緒里・入江悦子

B5判変型・116頁・オールカラー
小社より好評発売中!
定価(本体3,200円+税)


Information