続・日常臨床のレベルアップ&ヒント67選
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a:術前のデンタルX線画像c:サージカルバーによる切削除去図❶a〜c 切削法によるメタルコア除去a:術前のデンタルX線画像b:リトルジャイアントによるメタルコア除去図❷a〜c リトルジャイアントによる上顎前歯メタルコアの除去01 メタルコアリムービング ダブルドライバーを用いた効果的なメタルコア除去b:クラウン除去d:メタルコア除去後c:メタルコア除去後しかし、器具の大きさと開口量の関係から上顎前歯部には応用しやすい(図2)が、他部位には応用しにくい。また、除去すべきメタルコアに加わる力の方向がポストの挿入方向と一致しない場合、歯根破折を起こすことがあるため、細心の注意を払う必要がある。 一方、木ノ本が紹介したダブルドライバー・テクニック(以下、DDT)は、前歯部から臼歯部まで歯種をほとんど選ばずに、安全にメタルコアを除去できる方法として注目されている4, 5)。以前は、リムービングドライバーS(YDM)などが用いられていたが、いくつかの問題点があり、その改良に取り組んだので紹介する6)。 従来のリムービングドライバーSは、先端部の幅が4㎜と広いため、下顎前歯部には応用しにくかった。また、大臼歯部では頰側から真っすぐに挿入することが困難であり、やや近心方向から挿入するため、ドライバー先端部の角が患歯の遠心歯肉の上になることが多かった。そのため、先端部の幅をマイナスドライバーのように3㎜とやや細くし、メタルコアリムービング ダブルドライバー直頰側用が完成した(図3)6)。 また、DDTでは舌側のスリットにドライバーを挿入する際、同顎反対側の歯の咬合面の上から挿入37 メタルコアリムービング ダブルドライバー の開発

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