第1章開業資金と財務戦略のアップデート11表❶ 都心駅近×スタートダッシュ型開業(ユニット3、4台・30坪前後) 開業費用目安項目費用目安3,000〜3,600万円内装工事費(30坪前後)1,500〜2,000万円歯科用ユニット(3〜4台)レントゲン機器一式(CT含む)1,000〜1,500万円医療機器・備品IT/システム機器広告・ブランディング費採用・人件費開業予備費(運転資金含む)合計※別途店舗保証金・敷金・仲介手数料が発生します800〜1,500万円400〜600万円300〜600万円400〜800万円800〜1,000万円8,100〜11,600万円デザイン料・設備配管等含む※坪単価100万超中堅〜上位クラスのユニット高機能モデルのパノラマ・デンタル・CTを装備基本セット・滅菌器・ハンドピース・マイクロスコープクラウド型レセコン・電子カルテ・予約システムホームページ・SNS・チラシ・内覧会・動画制作初期人件費(受付・助手・歯科衛生士)初月〜3ヵ月の家賃・人件費・材料費※30坪フルスペック開業時の試算備考イト掲載、地域内覧会などに400万円以上を投入。開業初月からの新患獲得を強力にバックアップする仕組みを構築します。④ 開業前からスタッフ採用・研修開業2ヵ月前から歯科衛生士・受付を採用し、接遇・オペレーション研修を徹底。オープン初日から医院が安定稼働し、患者満足とスタッフ定着にも繫がります。■ メリット① 初動から集患・収益化しやすい開業初期から広告・導線設計・設備投資を徹底しているため、開業直後から一定の来院数と診療単価が見込める状態でスタートできます。とくに都内など競争の激しいエリアでは、開業初月の集患が軌道に乗るかどうかが、その後の運営安定に直結します。② 他院との差別化がしやすいCT・マイクロスコープ・口腔内スキャナーといった高性能設備を整備しておくことで、審美・インプラント・精密治療などの分野でブランディングしやすくなります。「最新設備完備」の打ち出しは、自由診療の選択率向上にも繫がります。③ スタッフ教育の“質”が高まる開業直前ではなく開業前から採用・研修を実施することで、チーム全体のサービス水準や連携精度を高めた状態でオープンを迎えることができます。これにより、患者の第一印象やリピート率向上にもよい影響を与えます。④ 初期投資による広告効果が“長期の資産”になるSNSやGoogleマップ(MEO)、ポータルサイトでの開業時広告は“初動の患者基盤”を築く投資であり、開業半年〜1年後にも集患効果が続きやすい傾向があります。■ デメリット① 初期投資リスクが大きい内装・設備・広告・人件費において初期から多額の資金を投じるため、想定より集患が遅れたり売り上げが伸び悩んだ場合、キャッシュフローが一気に悪化します。運転資金の確保が甘いと、開業半年以内に資金繰りが厳しくなることもあります。② 固定費が重くのしかかる「駅近・広めのテナント → 高額な家賃(50〜100万円/月)」「フルスタッフ体制 → 高額な人件費」など、売り上げが安定する前から高い固定費を抱える構造となります。人材の定着に苦労すると、採用費の再投入も必要です。③ 設備・システムが使いこなせない可能性マイクロスコープ、CT、CAD/CAMなど高度な設備を先に整えても、活用頻度が少ない・
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