第3章機材・備品の進化と選び方また、ハンドピースやユニットは、普段の使い方がその寿命を左右します。開業時に、スタッフへ各医療機器について十分に説明し、継続的にメインテナンスを行っていくように指導します。メインテナンスの様子を動画撮影し、次に入ってくるスタッフへ共有できるようにしておくといいです。最近ではマニュアルアプリなどを活用してスタッフ教育を行っている医院も増えてきました。そのようにメインテナンスを継続することで、よりコストパフォーマンスを高められるようになります。そしてもうひとつ大切なのがディーラーさん、メーカーさんとの良好な関係構築です。機器の不調時にすぐに見てもらえるようにしておくことが大切です。そのために、開業時に取り引するディーラーさん、メーカーさんをある程度絞って限定していくこともよい方法と感じています。良好な関係構築は人それぞれですが、お互いが満足、協力できるようなWIN-WINの形を考えていくことが結果、医院にとっても大きな財産となると考えています。開業時の機械選定時の参考にして頂ければ幸いです。2つ目はその機械があること、使うことで保険点数や自費の診療に繋がり売上加算があり、コストパフォーマンスが上がる機械についてです。施設基準の届け出をしなくても点数加算ができる医療機器はいくつかありますが、代表的なものを記載します。ただし2025年9月時点のも75第3章 機材・備品の進化と選び方コストパフォーマンスが高い機材かどうかは、開業する先生自身の診療方針と内容に合っているかが重要なポイントです。いくら故障が少ない機械でも、先生の診療に使うものかどうかによってコストパフォーマンスに差が出てきます。そのため、開業する先生によってコストパフォーマンスの高い機械は異なります。また、ひとくちに「コストパフォーマンスが高い」といってもさまざまな解釈ができます。1つ目は、単純に機械そのものが長持ちすること。2つ目はその機械があること、使うことで保険点数や自費の診療に繋がり売り上げが上がること。3つ目が患者さんに説明がしやすくなることなど、患者さん目線であるといいもの。4つ目がスタッフにとってあるとうれしいもの。以上の4つすべてが、捉え方次第ではコストパフォーマンスがよいといえます。ここでは、この4つについて詳しくお伝えしていきます。1つ目の「機械そのものが長持ちしてコストパフォーマンスがよいもの」とは、一般的なユニット、レントゲン、機械室や滅菌機などの機械で、耐久性が高く長持ちする歯科医療機器の代表的なものになると思います。長く使うためには、各機械のフィルター清掃や消耗品の交換など定期メインテナンスを怠らないことが大切です。しっかりと定期メインテナンスをしていくように心掛けていくこと、医院カレンダーにチェックして忘れないようにしていくような工夫をお勧めいたします。長持ちする医療機器保険点数の加算が見込める機器山本裕次郎 メディカルサポートパートナー株式会社03コストパフォーマンスの高い機材選定のポイント
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