歯科衛生士の役割2026年度(令和8年度)の診療報酬改定によるおもな変更点1.口腔機能低下の徴候に気づく 患者さんの口腔衛生状態の変化や、超音波スケーリング時などの水を用いる処置の際のむせやすさ、発音の明瞭度など、患者さんをよく観察し、口腔機能低下の徴候に気づくことが大切です。口腔機能を含め、加齢による身体機能の低下は、初期には日常生活への不具合が小さいため、本人の自覚は乏しいことが特徴として挙げられます。かかりつけ歯科医院にいる歯科衛生士こそ、患者さんの些細な変化に気づく目をもつことが重要です。2.各検査項目の意味を理解し、正しく評価する 口腔機能低下症の評価項目について、それぞれ何をどのように評価しているのか、測定者である歯科衛生士がその意味を十分に理解しているかが、正しい口腔機能評価のために重要となります。各評価項目の測定原理や意味、注意点については、「口腔機能の評価方法①〜③」(P.21〜41)を参照ください。患者さんに実施する前に、スタッフ間でシミュレーションの実施や測定マニュアルを作成し、正しく検査を行えるように準備を整えましょう。3.患者さんの視点で口腔機能管理にかかわる 歯科衛生士の多くは、患者さんとのコミュニケーションを通して、一人ひとりの性格特性や生活背景などを把握しているのではないでしょうか。検査結果を患者さんに理解しやすく説明し、目指すべきゴールを設定して行動変容に繫がる具体的な指導を行い、そして患者さんとともにその結果を共有していく。これらは、これまでにう蝕や歯周病の管理で歯科衛生士が日々の臨床で行ってきたことと、何ら変わりはありません。患者さんの状態に合わせてプラークコントロールに必要なセルフケアの方法を伝えてきたように、予防のプロとして、口腔機能の維持・向上のために患者さんの「やる気」を引き出し、ぜひ長期にわたって継続できる支援にかかわっていきましょう。1.口腔機能実地指導料の新設 従来の歯科衛生実地指導料の口腔機能指導加算に代わり、新たに新設されました。口腔機能発達不全症または口腔機能低下症を有する患者に対して、歯科医師の指示により歯科衛生士が口腔機能に関する指導を行った場合に算定します。ただし、算定のためには施設基準があり、事前の届け出が必要となるほか、歯科衛生士は口腔機能の指導に関する所定の研修※を受講していることが条件となります。※口腔機能実地指導料に規定する施設基準(抜粋)歯科医師又は歯科衛生士を主体とする団体又は学会等が主催する口腔機能発達不全症及び口腔機能低下症の概要、検査法、訓練法及び実地指導方法等(入院患者や在宅・施設療養患者への対応を含むものであること。)に係る研修を受講した歯科衛生士が1名
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