修復・補綴の迅速撤去&リペア法 CR、クラウン・ブリッジ、インプラント、義歯のトラブル対応
12/16

4. ファイバーポストレジンコアの撤去図❷ ファイバーポストレジンコア上部の撤去中の写真。ラウンドバーなどで歯質との界面を確認しながら削合し、撤去を進めていくaa• ファイバーポストレジンコア下に辺縁漏洩が認められる場合 上記のようなあきらかな不備が認められない場合であっても、前医が装着したファイバーポストレジンコアについては治療時期や使用材料の特定ができないため、可能であればファイバーポストレジンコアを撤去し、再製作することが望ましい。しかしながら、撤去時の穿孔や歯根破折のリスクが高いと判断した場合は、無理に行わないことも選択肢の1つである。また、根尖病変が認められる場合でも、撤去が困難であると判断したら、歯根端切除術や意図的再植術など外科的アプローチによる感染源除去も検討すべきである。 処置に伴うリスクについて十分説明し、患者の理解を得たうえで治療方針を決定することが重要である。1.コア部の撤去 ファイバーポストレジンコアの上部、いわゆるコア部は歯質との境界も判別しやすい部位である。bb図❸ 超音波器具にてレジン層を除去している際の口腔内写真。無注水で行う場合は長時間切削を続けず、間欠的な切削、注水を繰り返す図❹ a:ファイバーポストレジンコア撤去中b:う蝕検知液塗布後の口腔内写真。う蝕検知液を用いると軟化象牙質を確認できるだけでなく、レジンと象牙質の界面も見分けれられる場合があるまずファイバーポストの位置を確認しながら、その周囲のレジンとともにダイヤモンドバー等で切削を行う(図2)。 切削を進めるにつれて歯質との境界に近づくが、このとき強い圧を加えると健全歯質を同時に切削する危険がある。レジン層が薄くなり、歯質が透けて確認できたら、超音波切削器具等を併用しながらレジンを剝離するように除去すると歯質切削を最小限に抑えられる(図3)。 深部に進むと光量が低下し、レジンと歯質の識別が困難となってくる。エアーで十分に乾燥させることで色調や表面性状の差を確認しやすくなる。また、う蝕検知液などを用いると軟化象牙質が染まるのと同時に、レジンと歯質の境界が判別しやすくなるのでそれを参考に除去を進めていく(図4)。う蝕検知液はクラック部を染めることがあるため、誤認しないよう注意が必要である。 直接法で築造されたファイバーポストレジンコアでは、アンダーカット部にレジンが入り込んでいる場合がある。アンダーカット部の切削は視認性が悪く、バーが物理的に届かないケースもある。71ファイバーポストレジンコア撤去の手順

元のページ  ../index.html#12

このブックを見る