インプラント周囲疾患 診断・予防・対処法
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20123Scoremodified Plaque Index(mPlI)表❸ インプラント周囲のプラーク付着の評価に用いる指数(参考文献3 引用改変)プラークの付着なしプローブによるマージン部の擦過によりプラークを認める肉眼でプラークが確認できる多量の軟性付着物を認める図❸ IOD装着患者のインプラント周囲のmPlI評価*:Score:1、**:Score:3 歯周炎とインプラント周囲炎には、病因、病態、危険因子、臨床像にて類似点がある。両疾患はバイオフィルムの蓄積によって発症するが、微生物叢の質的差異はあまりなく3)、インプラント周囲粘膜炎におけるバイオフィルムの宿主反応は、歯肉炎でみられる反応よりもわずかに顕著である4)。また、慢性歯周炎では、炎症は結合組織内にとどまるが、インプラント周囲炎では、炎症性細胞浸潤の範囲が骨髄にまで及ぶことが報告されている5)。そのため、視診による炎症の兆候は歯周炎に比べ判断しやすい。 そこで、インプラント周囲の清掃状態の客観的評価法としては、改良型プラーク指数(modified Plaque Index : mPlI)が用いられる(表3)。Scoreが0〜3段階に分類されており、これによりインプラント周囲のプラーク付着によるリスクを評価することができる(図3)。096視診による歯肉状態の確認

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