告もある2,3)。 このためインプラントでは咬合感覚機能に約20倍もの差が生じるとの報告もあるため4)、インプラントでの咬合は咬合圧を調整することができず、天然歯とは違う感覚である(図2)。 オッセオインテグレーションしているインプラント周囲の歯槽骨は、側方力などの過度の曲げモーメントが加えられた際、梃子作用の支点となってしまう可能性がある。過度な力を加えるとインプラント周囲の歯槽骨が影響を受けやすくなることが示唆天然歯天然歯インプラントインプラント図❷ インプラントと天然歯の違い5)表❶ 天然歯とインプラントの構成要素の相違2, 3, 11-15)結合感覚受容器触圧感受性対衝撃性耐荷重性長軸方向の変位量側方力に対する支点可動性直径・横断面充血の兆候過重負担時の臨床所見歯根膜+顎骨25〜100μm14g20μm根尖側1/3緩徐感圧能力:インプラントが荷重されたとき、それを感知する生体反応が起こる閾値歯根膜歯周組織の感覚受容器高い緩衝衝撃吸収応力分散25~100μm根尖側1/3可変大・楕円ありエナメル質の摩耗・破折NCCL(non-carious cervical lesion)歯根膜の拡大、動揺度の増加、疼痛■合力の支持被圧変位量感圧能力(重さ)感圧能力(厚さ)側方力による応力負担部過剰な■合力による変化されている。このため歯根膜の存在しないインプラントは生体力学的に制御された咬合を与える必要がある6-9)。 また、インプラントは歯根部(象牙質、セメント質)・歯冠部(エナメル質、象牙質)は一塊で構成されている天然歯と違い、インプラント体・アバットメント・上部構造という複数のコンポーネントで構成されているため口腔内細菌や湿潤状態、咬合力といったさまざまな環境に適応していく必要がある(表1)10)。顎骨3〜5μm284g48〜108μmインプラント頸部突如オッセオインテグレーション骨の感覚受容器低い増大骨頂における応力集中3~5μm歯槽骨なし小・円形なし上部構造の破損・スクリューの緩みフィクスチャ―の破損・ねじの緩み、破折支持骨の吸収、インプラント体の破折てこ025
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