インプラント周囲疾患 診断・予防・対処法
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1abdfcegと、(インプラントの)表面形状が複雑、抜歯後すみやかに歯槽堤が吸収することを考えると、口腔前庭が浅いことや角化粘膜幅が不足する可能性が考えられる(図1)。 インプラント周囲粘膜についての基本的な考え方は、エビデンスの追加によって近年大きく変化した部分である。インプラント周囲組織は上皮性付着が脆弱1)であること、結合組織性の付着がないこ図❶ 健常な歯周組織周囲には一定の非可動性角化粘膜が存在し、同様にインプラント周囲組織でも非可動性角化粘膜の存在は患者のプラークコントロールを容易にし、炎症が起きにくい環境を形成しているa:健常な歯周組織を有した口腔内。可動性のある口腔粘膜から歯肉歯槽粘膜境を経て非可動性角化粘膜(付着歯肉)が存在しているb、c:健常なインプラント周囲組織。*がインプラント。インプラント周囲には厚い非可動性角化粘膜が存在しているd、e:インプラント周囲組織にわずかな角化粘膜が存在するが、可動性で患者自身がプラークコントロールすることが困難になりやすいf、g:インプラント周囲はすべて可動粘膜になっている症例。患者は軟毛の歯ブラシで時間をかけないとブラッシングできない160インプラント周囲の非可動性角化粘膜

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