4PART 当院の小児矯正は、歯列を整えること自体を最終目的にはいたしません。嚥下・呼吸・咀嚼・舌位といった口腔機能を正常化し、その結果として顎顔面の生理的成長軌道を回復・維持することを目的とします。 機能が安定すれば形態も安定し、後戻りの可能性は著しく減少します。したがって、介入の順序は常に「機能の是正→形態の誘導→微調整→機能の保定」となります。をスクリーニングし、MFTのターゲットを特定します。指しゃぶり、爪嚙み、衣類咬みなどの習癖も後戻りリスクとして扱います。3.気道層 鼻呼吸の可否、睡眠時の所見(いびき、流涎、口唇開放)、既往(喘息、アレルギー)を確認します。耳鼻咽喉科の介入が必要な場合は、早期に医科歯科連携へ繫げます。 治療は段階的に設計します。1.第1段階:機能の再学習MFT+Myobrace®(図1) 嚥下・舌位・口唇閉鎖・鼻呼吸の獲得を最優先図❶ Myobrace® K1(オーティカインターナショナルより提供)基本理念「機能が形態をつくる」診断フレーム「形態・機能・気道の三層評価」1.形態層 顔貌や口唇閉鎖、上顎の前方位・幅径、アーチ長、叢生量、被蓋・正中を評価します。年齢相当の上顎前方発育はインジケーターライン(鼻尖から上顎切縁の距離)を参照し、側方幅径は上顎歯列弓の横径と歯槽骨の厚みから安全域を見積もります。2.機能層 嚥下様式(口唇・オトガイの代償、舌尖スポットの獲得)、舌位(安静時・嚥下時)、咀嚼筋の賦活、口唇圧バランス、姿勢(頭位・頸部・体幹)機能から形態を導く設計図を描くために治療戦略「段階設計と装置の役割分担」機能から形態をつくる 小児矯正症例集
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