超入門 JET System矯正 Ⅰ級叢生4444抜歯編
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◆◆◆ イニシエイトAとマスターSによる臨床問答 ◆◆◆61まだ一月ですが、少しずつ歯も動いているので多分順調です。しかも「痛みもほとんどない」と言っているんですけど、信じられません。まだ、ワイヤーのサイズアップはできそうもないし、ブラケットもつけ替えられないし、何かすることがありますか? 45分も予約時間を取っているので余ってます。ほとんどすることがない日はMFTとスタッフ教育ですね。スタッフの戦力化に空いた時間を使うのはよいですね。それと、ミスを減らすためにも最終の確認はしっかりします。それにしても人を育てるのはたいへんですね。そうじゃろ。私が矯正していたころは激痛との戦いだったからな。痛みに関しては、本書の「Chapter1:JET System矯正の概要」の「01 JET Systemが可能にする理想の矯正治療」に詳しく書いたから読んでおきなさい。この時点で注意しておくことは何かの?この時期、おもに考えることは4つじゃ。①ワイヤーのサイズアップ②少しでも早くブラケットを正しい位置につける③治療を妨げる要因(舌癖など)の除去④ミスを減らす時間の使い方にはいろいろあるぞ。まずはMFTじゃな。この時期は前回よりは多少レベリングが進んではいるが、まだまだ叢生がある状態じゃな。もし時間があるときは、比較的経験の少ないスタッフに同じサイズのワイヤー交換をしてもらうのも経験を積むという意味で重要じゃぞ。時間に余裕があるのなら、有意義に使ったほうがよい。ただ、最後に必ず確認することが重要じゃ。経験の浅いスタッフほど致命的なミスをするものじゃ。ブラケットの蓋が閉まっていないことは十分予測できる。そうじゃな、かの山本五十六も言っておる。「やってみせ 言って聞かせて させてみせ 褒めてやらねば 人は動かじ」「話し合い 耳を傾け 承認し 任せてやらねば人は育たじ」「やっている 姿を感謝で見守って 信頼せねば 人は実らず」一月経ったようじゃが、順調かの?03 治療経過(1〜5ヵ月まで)

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