2026年保険改定対応 かかりつけ歯科医のための口腔機能低下症マニュアル
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paパ音ta口唇カ音舌前方舌後方kaタ音図❷ オーラルディアドコキネシス。パ音は口唇の運動、タ音は舌前方の運動、カ音は舌後方の運動を評価する04. 舌口唇運動機能低下51能低下症における舌口唇運動機能低下の診断には、再現性が高く定量的に評価可能で、変化を確認しやすいオーラルディアドコキネシスを用いる。オーラルディアドコキネシスは、パ音、タ音、カ音を一定の時間繰り返し発音させ、単位時間あたりの発音回数を指標とし、構音から舌と口唇の運動の巧緻性、速度を包括的に評価する方法である1)。一般に、パ音は口唇の運動、タ音は舌前方の運動、カ音は舌後方の運動の評価を表している(図2)。計測方法は、それぞれの音節を5秒間または10秒間繰り返し発音させて記録し、発音回数を発音時間で割ることで、1秒あたりの発音回数を算出する。自動計測器やスマートフォンのアプリを用いた自動計測が簡便で推奨されるが、ペン打ち法や電卓法など複数の記録方法があり、どの方法を用いてもよい。ただし、構音が早く、発音回数が多い患者では、自動計測以外の方法では計測の難易度が高くなりやすいため、注意が必要である。オーラルディアドコキネシスの値に関しては、個人差もあるが、地域在住の健康な成人や高齢者を対象とした場合には、平均値はおおむね6〜7回の値をとることが多い1〜3)。一方、口腔機能障害を有する可能性が高い要介護高齢者では、4〜5回に低下する4)。Watanabeら5)は、約5,000名の横断調査の結果、健康群の平均値は、女性でパ音:6.3±0.9回、タ音:6.2±0.9回、カ音:5.9±0.8回であり、男性でパ音:6.2±0.9回、タ音:6.1±0.9回、カ音:5.6±1.0回であったことを報告している。一方、フレイル群では、女性でパ音:5.6±1.0回、タ音:5.6±1.0回、カ音:5.2±1.1回であり、男性でパ音5.6±1.0回、タ音:5.5±1.0回、カ音:5.0±1.0回であったと報告している。また、年齢層の上昇やフレイルの進行とともに、オーラルディアドコキネシスの値が有意に減少したとも報告している。口腔機能低下症の診断と管理の目的は、歯科を受診する患者を対象に、口腔機能低下を見過ごすことなく早期に発見、診断し、専門的な管理を行うことで、口腔機能を維持・向上し、口腔機能低下による栄養摂取や社会性の低下を防ぎ、フレイル、サルコペニア、要介護、死亡へと続く一連のサイクルを止めることにある。実際に、Tanakaら6)は、地域在住高齢者を対象とした縦断調査によって、オーラルディアドコキネシスにおけるタ音の低下(男性:5.2回、女性5.4回未満)を含む口腔機能

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