38 DHstyle 2026 SUMMER第6回国際歯科シンポジウム10月4日(日)15:15〜 歯科治療の成功は、患者さん自身の日々のセルフケア継続が鍵を握っています。たとえば、糖尿病に罹患している方でも、プラークのコントロール次第で、身体の健康状態までも変わります。だからこそ、私をはじめみなさんも「プラークコントロールの大切さを伝えたい!」という思いをもちながら、日々の臨床に取り組んでいると思います。 ただ、現実はどうでしょうか? 「いくら指導しても患者さんのモチベーションが上がらない」と悩む場面も多いのではないでしょうか。私は経験が浅いころ、「いくら伝えても、あの人は変わる気がしない」と諦めて、プラークコントロール指導を軽く流そうとしていた経験があります。「どうせ、言ってもムダかな」という思いからです。お恥ずかしい話です。 考えてみると、「プラークコントロールの善し悪しが、全身の健康に大きく影響する」と知っている歯科医療にかかわる私たちが指導を諦めてしまったら、患者さんはどうなるのでしょう? 「指導してもあの人には伝わらない」と、私の自分勝手な思い込みのせいで、患者さんが健康になるチャンスを失うことになってしまいます。 あるとき、ふと思いました。「もしかしたら、私の対応が間違っているのでは?」それから、人間の心理や言葉について本格的に学び始め、臨床での声かけを工夫していくと、患者さんの反応がガラリと変わり始めました。モチベーションがグンと上がるようになり、プラークコントロール状況がみるみるよくなりました。 あきらかになったのは、「患者さんの行動変容が起きないのは、私の考え方や働きかけが間違っていたから」。そこで重要なのは「伝え方」だとわかりました。私たちの伝え方が変われば、相手の反応も変わります(図1)。 では、患者さんの心と行動が“動き始める”サポートをするには、どうすればよいのでしょうか? これからコツを解説していきます!柴原由美子長崎県・柴原歯科医院歯科医師患者さんが“動き始める”には、何が必要?あなたの言葉で患者さんが“動き始める”コミュニケーションの秘訣
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