DHstyle 2025年秋号
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⿠う蝕の初期病変を記録することで変化がわかる ⿠院内での共通の認識にすることで観察者によるばらつきを減らせる ⿠視覚的な情報をもとに、患者さんに説明ができる ⿠ 経過観察するときにも「いまこの状態なので、こうなったら治療へ進みますが、このままコードに変化がなければICDAS・XRによる記録をつけるメリット 経過観察を続けます」など、経過観察をする根拠を示すことができる図❷ ICDAS(左)は、う窩を形成する前のう蝕病変の診断を記録することに重きをおいて考案された国際的な診断基準で、X線写真による診査のXR(右)と併せて活用するとよい(資料提供:一般社団法人 日本ヘルスケア歯科学会)特集 カリオロジーを知って活かす! これからのう蝕予防 37(XR:図2右)と併せて、視覚的評価を中心に病変の進行度を分類し、活動性の判断を加えることで、う蝕管理を支援します。 また、個人のカリエスリスクアセスメントを行うために日本ヘルスケア歯科学会考案の「CRASP(Caries Risk Assessment Share with Patients:カリエスリスクアセスメントシェアウィズペイシェント);図3」7)をICDASやXRなどの個々の歯の評価と併せて用いることで、よりパーソナライズされたカリエスマネジメントを行うことができます(図4)。 う蝕のリスク要因や病変の出現様式は、年齢とともに大きく変化します。乳幼児期では母乳・哺乳瓶や食習慣、学童期では萌出したばかりの永久歯の管理、青ライフステージ別管理の必要性

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