歯科診療所特有の保健指導・栄養指導 1111舌圧の目安 (単位:kPa)成人男性(20〜59歳):35〜成人女性(20〜59歳):30〜60歳代(60〜69歳):30はほしい70歳以上の高齢者:20は必要グルコース含有グミ図❷ 咀嚼機能測定キット(ジーシー)図❸ 舌圧の目安と簡易型舌圧測定器「TPM-02」(ジーシー)ろ過セット計測器(グルコセンサー)まず、患者のこれまでの食習慣や生活習慣、運動・睡眠習慣などがどのような身体の状態を作っているかを、体組成検査や血液検査、アンケート調査によって具体的に把握します(ステップ1)。次に、これらの検査・調査の結果から、健康上の問題点の背景にある食や生活習慣の課題を洗い出し(ステップ2)、行動変容への目標設定とアドバイスを行い、患者の健康改善に向けた行動を支援します(ステップ3)。指導を開始して3~6ヵ月後に再度、初回で行った各種検査を実施し、患者の行動変容の結果を具体的な数値で確認していただきます(ステップ4)。さまざまな測定機器を使って、咀嚼機能をはじめ体組成(骨格筋量、体脂肪量、基礎代謝量など)や栄養状態、代謝、血圧など全身の状態を調べ、状態を把握します。① 咀嚼機能検査(保険適用:CHAPTER 2参照)グルコース(ブドウ糖)を含むグミを嚙んだ後、10mLの水でうがいを行い、うがい液中のグルコースの濃度を測定することで嚙む力を測定します(図2)。咀嚼機能の正常値は200mg/dL程度、120mg/dL未満で咀嚼機能低下となります。② 舌圧検査(保険適用)口の中で小さな風船を舌で潰し、舌圧計で舌の圧力を測定します(図3)。水や食事を飲み込む力がわかります。舌圧が低い(30kPa未満1))と誤嚥の危険があるため、咀 保健指導で行う検査
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