第2章 チームと仕組みで医院を変える1年商1億円の歯科医院を作るビジネスモデル153す」役割を担うことが必要です。院長がリーダーとして組織を動かし、「1億円の壁」を突破した事例を、筆者のクリニックをモデルに紹介していきます。歯科医院を経営する際には「どのような診療を行いたいのか」、「何のために開業したのか」といった想いがあるはずです。一般的にはこれを「経営理念」と呼び、それを実現するための行動指針を各医院で定めていることでしょう。その理念を実現するためには、どのようなビジネスモデルを設計し、どのように収益を上げていくのかを考える必要があります。歯科医院のビジネスモデルには、さまざまな形が存在します。たとえば、インプラント診療や矯正診療などの高単価診療を中心に据えるモデル、訪問診療を拡大していくモデル、小児歯科やファミリー層を囲い込むモデルなどです。いずれも成功事例が多く、それぞれに合理性があります。そのなかで、年商1億円を目指す歯科医院が「あえて予防診療を軸にビジネスモデルを設計する意義」について考えていきます。1.予防診療は「利益が出にくい」のか予防診療というと「保険点数が低い」、「単価が上がらない」、「忙しいわりに儲からない」といったイメージをもたれがちです。確かに、単発の治療行為として見れば、予防診療は高収益とは言い難いでしょう。しかし、これをビジネスモデルとして捉え直すと、その評価は大きく変わります。重要なのは、予防診療を「点」ではなく「線」で設計することです。予防診療の最大の価値は、定期メインテナンスによる患者通院を前提とした、安定した収益構造にあります。⁃3〜6ヵ月ごとの定期メインテナンス⁃歯科衛生士主導の診療設計⁃急患やキャンセルに左右されにくい予約構造これらが積み重なることで、歯科医院の経営は「売上を追いかける経営」から「売上が積み上がる経営」へと変わっていきます。年商1億円を目指すうえで重要なのは、単発の高額治療ではなく、毎月の売上の下振れを防ぐことです。メインテナンス来院患者数と売上には強い相関関係があり、「患者数の安定=売上の安定」と考えることができます。実際に「人」で変わった医院のリアルな事例2.予防診療を軸とした「再現性のある患者来院構造」
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