デンタルダイヤモンド 2026年9月号
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40巻頭特集 歯周外科治療においては、歯槽骨欠損の状態や歯根面への確実なアクセス、炎症性組織の除去、血餅と再生スペースの確保、軟組織への血流の維持、創縁の一次閉鎖をどのように整えるかが、治療結果を大きく左右する。フラップデザインは、これらの条件を外科的に最適化するための治療戦略である。 従来、歯周組織再生療法では、骨欠損を明視できる範囲までフラップを展開し、確実なデブライドメントを行うことが重視されてきた。しかし、広範な切開や剥離は、創部への血液供給を減少させ、歯間乳頭の退縮や創縁離開を招く可能性がある。そこで、歯間乳頭の温存と一次閉鎖を目的としたPapilla Pre­servation Technique1)が提案された。その後、modified papilla preservation technique2)やsimplified papilla preservation flap3)へと発展した。さらに、Minimally Invasive Surgi­cal Technique(MIST)4)およびModified MIST(M­MIST)5)が導入され、フラップの剥離範囲を抑えながら、血餅の安定や創縁の一次閉鎖、歯間乳頭の維持を図る考え方が示された(表1)。 近年では、歯間乳頭を切開せずに骨欠損へ到達するEntire Papilla Preservation(EPP)technique6)、頬側および舌・口蓋側の双方からアクセスするDouble­sided Entire Papi­lla Preservation(DEPP)technique7)、さらに歯肉辺縁から離れた根尖側に切開を設定するNon­Incised Papillae Surgical Approach(NIPSA)8)が提案されている。 これらの術式は、歯間乳頭や辺縁の軟組織を温存し、創傷治癒に適した環境を形成するという点で共通する。一方、アクセス可能な方向や器具の到達性が異なるため、適応となる骨欠損形態も一様ではない。したがって、術式の新しさや切開線の短さだけを基準に選択することは適切ではない。 フラップデザインは治療戦略今村健太郎Kentaro IMAMURA東京歯科大学 歯周病学講座低侵襲歯周外科治療におけるフラップデザインとエビデンス

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