デンタルダイヤモンド 2026年8月号
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36巻頭特集 ホワイトニング治療は、患者の審美意識を高める契機となるだけでなく、その後の修復治療設計の方向性を根本から変える起点にもなり得る。とくに前歯部にコンポジットレジン(CR)既存修復物を有する症例のやりかえやリペアを検討する場合、「まず歯全体の色調をホワイトニングで整え、それに修復物を合わせる」というアプローチが、長期的な審美的調和において合理的な選択となる。 しかしながら、ホワイトニング直後の歯質には残存過酸化物による一時的な接着阻害が生じるため、適切な待機期間と接着プロトコルの厳守が不可欠である。本稿では、こうした背景を踏まえたうえで、ホワイトニング後の接着修復におけるポイントを症例とともに解説する。 ホワイトニング処置後、過酸化物が歯質内部に一定期間残存することが知られている。この残存過酸化物はCRの重合反応を阻害するフリーラジカルスカベンジャーとして働くため、ホワイトニング直後に接着修復を行うと接着強さが有意に低下する。ただし、口腔内サンドブラスターや切削によって新鮮エナメル質面を獲得できる場合は、その影響を低減できると考えられるものの、原則として2週間程度の間隔を空けてから接着修復に移行することが推奨される。 また、ホワイトニング直後は歯の脱水により色調がやや明るく見える傾向があり、数日後の再水和により安定した色調に落ち着く。シェードの最終決定は待機期間終了後に行うことが、修復物との色調不一致を防ぐうえで重要である。よって、オフィスホワイトニング直後にCR修復などの接着修復を行うという治療計画は立てないことが望ましい。ホームホワイトニングにおいても、終了直後の接着修復は避けたほうがよい。 ホワイトニングが 接着修復に与える影響保坂啓一Keiichi HOSAKA徳島大学大学院 歯科保存学分野 教授細川育子Ikuko HOSOKAWA徳島大学大学院 歯科保存学分野 講師ホワイトニング治療がCR修復に与える影響と接着プロトコル

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