デンタルダイヤモンド 2026年8月号
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その他マウスピース矯正54.3%図❶ 検討している矯正方法(㈱Oh my teeth[2024年7月調査]より引用改変)裏側ワイヤー矯正6.9%13.5%25.3%表側ワイヤー矯正 患者ニーズと矯正治療の現在50 矯正治療は、この数十年で大きな進化を遂げてきた。従来の「歯並びを整える治療」から、快適性・効率性・審美性を重視した治療へと変化し、さらにデジタル技術の導入によって、患者一人ひとりのライフスタイルや価値観に対応した治療へと発展している。 また現代社会では、口元の印象がコミュニケーションや自己表現の一部として認識されるようになり、患者は単に歯列の改善だけでなく、自然な笑顔を生み出す美しい歯並びと顔貌との調和を求める傾向が強くなっている。 一方で、ライフスタイルの変化に伴い、治療に対する要望も多様化している。多忙な生活を送る患者は、審美的な改善に加えて、「通院回数を減らしたい」「治療期間を短縮したい」「痛みを少なくしたい」「治療結果を事前に確認したい」といった、利便性や予測性を重視するようになっている。 このような患者ニーズの変化に対応するため、近年の矯正治療では、口腔内スキャナーや三次元シミュレーション、アライナー型矯正装置などのデジタル技術が急速に普及し、より快適で効率的な治療の実現が可能となっている(図1)。 しかし、すべての症例にアライナー型矯正装置が適応となるわけではなく、歯の移動様式や不正咬合の程度によっては、従来型のワイヤー矯正装置が有効な場合も少なくない。そのため、それぞれの特徴を理解し、症例に応じて適切に選択することが重要である。1.ワイヤー矯正の利点1)幅広い症例への適応が可能 重度の叢生や骨格的問題を伴う複雑な症例にも対応できる。2)治療効果の予測性が高い 長年の臨床実績があり、さまざまな歯の移動に対応できる。3)患者の自己管理への依存が少ない 固定式装置のため、装着時間による治療結果への影響を受けにくい。2.ワイヤー矯正の欠点1)装置が目立ちやすい 金属ブラケットは審美性に劣る。ただし、審美ブラケットの選択が可能である。2)口腔内に不快症状が生じやすい 装置による粘膜刺激や口内炎を生じることがある。3)口腔衛生管理が難しい 食片が停滞しやすく、プラークコントロールが難しくなる。3.アライナー矯正の利点1)審美性に優れる 透明な装置のため、装着していても目立ちにくい。2)取り外しが可能 食事や歯磨きの際に取り外すことができ、口腔衛生を維持しやすい。

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