24巻頭特集 近年、欠損補綴治療においてインプラント治療が主流となっている。しかし、全身的背景や局所的条件、患者の価値観など、さまざまな事情からインプラント治療を選択しない、あるいは選択できない症例も少なくない。 そのような場合、固定性ブリッジや可撤性義歯による補綴治療が選択肢となるが、欠損形態や支台歯条件によっては、長期的な予知性に不安が残る症例も存在する。 咬合再構成後の長期経過に大きく影響を及ぼす因子の一つとして、補綴治療を行った支台歯が将来的に抜歯へ至る可能性が挙げられる。固定性ブリッジや可撤性義歯の支台歯が喪失した場合、再度大きな治療介入が必要となり、患者の身体的・心理的負担は決して小さくない。 すなわち、咬合再構成における予知性とは、治療終了時点の完成度のみならず、将来的な歯の喪失にいかに柔軟に対応できる補綴計画であるか、という視点で再考する余地はあると考えている。 本稿では、咬合再構成が必要となる症例に対し、テレスコープ義歯を用いた補綴治療を補綴主導型治療計画の一選択肢として位置づけ、その考え方と臨床的アプローチについて述べる。 テレスコープ義歯は、支台歯に装着する内冠と、患者可撤式の外冠から構成される補綴装置である。この二重構造により、将来的に支台歯が数本抜歯に至った場合であっても、外冠の内冠接触部を修理することで、補綴設計によっては補綴装置を継続使用できる点が大きな特徴である。 筆者は、テレスコープ義歯を単なる欠損補綴の一形式としてではなく、欠損を伴う咬合再構成が必要な症例において、長期的な視点から有用性を発揮し得る補綴装置であると捉えている。 テレスコープ義歯の特徴と位置づけ小西浩介Kousuke KONISHI東京都・このは歯科クリニック咬合再構成におけるテレスコープ義歯の再考
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