デンタルダイヤモンド 2026年6月号
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ホワイトニングの色の後戻りと限界58画を提示することが必須となる。 典型的な臨床例として、若年層の患者が術前A2の色調を有し、B1以上へのホワイトニング効果を希望する場合、明度順で4段階以上のシェード変化が必要となる。この場合、治療としてはホームホワイトニングあるいはオフィスホワイトニング、これらを組み合わせたデュアルホワイトニングを検討することになるが、それぞれの方法で得られるシェード変化量を踏まえ、治療回数、期間および費用を明示する必要がある。 とくに費用に関しては、患者がオンライン検索などで事前に概算を把握しているケースが多い一方、1サイクルのみで十分な効果が得られると誤認して来院するケースも少なくない。このため、患者の期待と実際に必要な費用の間には大幅な差異が生じることがあり、術前カウンセリングにおいては治療に対する透明性と明朗会計となることが求められる。 術前カウンセリングでは、前述したことに加え、ホワイトニングの困難性や施術に伴う限界についても説明することを徹底している。これはホワイトニングで生じ得るリスクを最小化するための対応策を提示することが、歯科医院の信頼性および価値向上における鍵となると考えているからである。 ホワイトニングが比較的困難な症例として中高年層に対するものが挙げられるが、これは加齢に伴う歯質内の水分量の減少によって、薬剤の浸透性や化学反応性の低下を招くことに起因する。さらに、長期的なフッ化物配合歯磨剤の使用は歯質の微細構造を緻密化し、薬剤の作用を抑制する可能性もある。その結果、中高年層では希望する色調変化を得るために施術回数や治療期間、費用が増加する傾向があるため、これらについては確実に触れておく必要がある。また、年齢にかかわらずホワイトニング後には時間の経過とともに色調の後戻りが生じることは避けられない。 通常、術直後の着色や半年程度で約1シェードの後戻りが生じる可能性があり、色調維持のためにはカラーメインテナンスを目的とした継続的な来院が不可欠となる。 この色の後戻りは、外因性および内因性の着色に起因し、その要因は多岐にわたるものとなる(表2)。1.外因性着色因子 外因性着色因子としては、コーヒーや紅茶などの嗜好飲料、ポリフェノールを多く含む飲食物、ならびに喫煙習慣が挙げられる。これらの飲食物や嗜好品由来の色素は歯面に吸着することで、時間の経過とともに歯の明度低下を招くものとなる。対策としては、食事指導に加え、外因性着色の抑制効果を有する歯磨剤の使用など、ホームケアの充実が有効となる。 当然、定期的な機械的歯面清掃(PMTC)を通じたプロフェッショナルケアを併用することで、色調の維持を図ることも重要となる。これらのケアは一見すると患者にとって負担となる可能性があるものの、ホワイトニングを契機として口腔管理への関心が高まることも多い。 このため、当診療部では外因性着色への対応を定期受診や包括的な口腔管理へと繫げることで、患者と歯科医院の双方にとって有益

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