デンタルダイヤモンド 2025年8月号
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歯科医院図❷ 歯科医院と歯科技工所とのデジタルデータのやり取り表❶ IOSの役割• 口腔内の診査・診断およびインフォームド・コンセント• インプラント治療(サージカルガイド、プロビジョナルレストレーション、上部構造体の作製)• 天然歯の補綴治療• 矯正治療(治療計画案、アライナー矯正、ブラケットポジション)表❷ インプラント治療におけるサージカルガイドの利点•神経障害などの医療事故の回避•補綴主導型のインプラント埋入が可能(パソコンによるシミュレーション)•チェアータイムの短縮3Shape Communicate(クラウドサーバー)データ送信閲覧設計データの情報共有データ受信データアップロード歯科技工所51 従来のアナログの世界では、歯科医院と歯科技工所の間で模型を介して情報のやり取りを行っていた。現在のデジタルの世界では、WEBを介してデータの送受信を行い、歯科技工士と歯科医師が情報の共有とアップデートを短時間に効率よく行うことが可能である(図2)。 歯科治療におけるIOSの役割を表1に提示した。当院では、インプラント治療にIOSを最大限活用し、診査・診断からインプラント埋入、最終補綴物作製に至るまで、幅広く応用している。 インプラント治療を行ううえで最も危惧されることは、神経障害などの医療事故であると考えている。術前にIOSとCBCTのデータをスーパーインポーズし、解剖学的に問題のないインプラントポジションを検索することが非常に重要である。 また、シミュレーションソフト上で3次元的にデジタルワックスアップを行うことで、補綴主導型のインプラントポジションを付与したサージカルガイドを作製可能である。術者は、そのサージカルガイドによって手術時間の短縮を図ることが可能であり、より安全に施術できる(表2)。 歯科治療におけるIOSの役割

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