デンタルダイヤモンド 2025年7月号
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計I0I*I値QS値QS値QS埋入位置長さ平均変化量61.3±10.9平均変化量80706050400上顎a:一次手術時のISQ値は下顎が有意に高い数値を示した図❻ 上顎と下顎のISQ値比較403020100−10**72.4±7.89.2±10.9図❹ 一次手術時(オレンジ色)、二次手術時(緑色)のISQ値の経時的な変化。視覚的な資料は患者説明に有用である(p<0.01)下顎上顎平均変化量70.5±6.7上顎下顎計31本53本84本図❺ 埋入したインプラント体の内訳。幅径はすべて4.0㎜、長径は8.0㎜、9.5㎜、11.0㎜を用いた80706050上顎b:二次手術時のISQ値は下顎が有意に高い数値を示した(p<0.05)図❼ 上顎と下顎のISQ値変化量の比較。一次手術時から二次手術時までのISQ値の変化量は上顎が有意に高い数値を示した下顎3.1±8.6**8.0㎜9.5㎜11.0㎜25本28本31本84本(p<0.01)下顎75.5±4.860 2017年から2023年の間に当科で同一術者が埋入した同種、同幅径のインプラント体(SPIインプラントφ4.0mm:トーメンメディカル)84本(図5)を対象とした。すべての症例は待時埋入、2回法で行った。骨移植症例は除外し、埋入トルクは35N・cmに統一した。歯接触分析装置オステルIDx(モリタ)を用いて一次手術時、二次手術時(上顎:6ヵ月後、下顎:3ヵ月後)にISQ値を測定した。 ISQ値は下顎が上顎より有意に高い値を示した(図6)。ISQ値は周囲皮質骨の骨密度の影響を受けると報告されており6, 7)、解剖学的に、より緻密な骨質を有する下顎骨が高い初期固定を得るうえで有利であったと考えられる。 一方、ISQ値の変化量の比較では上顎が下顎より有意に高い値を示した(図7)。上顎骨は海綿骨が多く、豊富な血流を有している

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