図❺ 総義歯の作製手順から咬合再構成を考える②咬合床試適時のリップサポートの有無を確認(上顎前歯の前後的位置関係の決定)③顔貌・口唇に調和した人工歯を選択し、前歯部人工歯を排列④排列した前歯部から移行的になるように臼歯部人工歯を排列①生理的■合③潜在性病的■合■合再構成の必要なし図❻ 咬合のステージ分類②顕在性病的■合④■合崩壊■合再構成の必要ありージしやすい(図5)。具体的には、以下のように行う。①上下顎堤の印象採得を行い、咬合床を用いて垂直的顎位(咬合高径)、水平的顎位を決定 FTAでは、現在の患者の咬合状態を以下の4つのステージ(図6)に分類して指導している。1.生理的咬合 長期間にわたり機能的なバランスが維持されており、生体と調和している咬合状態。2.潜在性病的咬合 健康な状態と病的な状態の境界ではあるが、病状に対して生体がもつ許容量が勝っており、病的な症状が発現していない咬合状態。36⃝ 水平的顎位(ICPとCRの一致)と垂直的顎位(咬合高径)3.顕在性病的咬合 機能的なバランスが生体の許容範囲を超えつつあり、過度な力や免疫力の低下によって病的な症状が発現しやすい咬合状態。4.咬合崩壊 機能的なバランスが生体の許容範囲を大きく超え、完全にバランスを失い病的変化や機能障害が認められる咬合状態。 あらゆる治療を行う際、いまから自分が手をつける患者の咬合がどのステージに属しているかを理解し、そしてどのような治療計画を立案するかを考えることが、最も重要であ
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