図❶ 76歳、男性。Root Membrane Technique5)を応用した抜歯即時埋入図❸ 74歳、女性。ブリッジを選択して支台歯形成を行った(2は生活歯)図❷ 術当日にプロビジョナルレストレーションを装着することで、待機期間中のQOL低下を避けられる図❹ 最終修復物装着時。治療結果には満足いただいたが、フルクラウンの支台歯形成にジレンマが残る図❺ 前歯の部分床義歯は、装着感や審美面で患者満足度が得られないこともある53ンショナルなブリッジも有用なオプションとなる。治療費はインプラントほど高額ではなく、かつ固定性のため喜ばれることも多い。ただし、隣在歯が健全な天然歯の場合は、MI(Minimal Intervention)の概念から適応とならないことがある。3.部分床義歯(図5) 欠損隣在歯が天然歯で、インプラント&ブリッジを選択できない、あるいは希望しない患者もいる。そのような場合、可撤性の部分床義歯、いわゆる「1本義歯」という選択肢がある。しかし、可撤性であるがゆえの使用感やクラスプなどが見えることにより、患者満足度が得られない場合もある。 高齢者の前歯欠損においては、前述のとおりおもにインプラント、ブリッジ、部分床義歯の3つの選択肢から患者の希望を踏まえて治療方法を決定していた。むろん、患者の希望に沿って適切に選択できれば、3つの治療法それぞれに良好な臨床結果が得られるであろう。 一方、自身の臨床実感として、高齢患者の場合、インプラント治療は一般成人患者と比 高齢者における 接着ブリッジの有用性
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