デンタルダイヤモンド 2024年12月号
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図❶ 模型や抜去歯で解剖学的咬合面形態を再現できるように練習を重ねた46巻頭特集 本稿では、筆者がダイレクトボンディングに取り組み始めたきっかけから、現在までどのように習得してきたか、臼歯部のダイレクトボンディングに焦点を当てて述べる。まだまだ未熟で進化と題するには抵抗があるが、ダイレクトボンディングに興味のある読者の先生方にとって、少しでも参考になる点があれば幸いである。 筆者がまだ勤務医のころ、イタリアで発足した審美歯科を専門とするコミュニティーサイトであるStyle Italianoのページを偶然見つけ、きれいな臨床写真を目にした。これが、ダイレクトボンディングに興味をもったきっかけである。 海外の先生の臨床写真を参考にして、どのように充塡しているか観察した。そして、天然歯の咬合面形態を模倣して充塡できるように、顎模型や抜去歯でコンポジットレジン充塡の練習をしていた(図1)。咬合面形態を覚えるため、石膏模型でワックスアップのトレーニングも行った。しばらく練習を続けていくうちに、テンポラリークラウンを作るのが上手になったのを覚えている。 1つ目の転機となったのは、開業して間もなく自分のカメラを初めて購入し(図2)、写真セミナーを受講したことである。筆者が尊敬する秋田一水会の佐々木俊哉先生が講師を務めていた。 カメラの設定から基礎知識、口腔内写真や ダイレクトボンディングに 取り組むきっかけ カメラとの出合い鈴木克典Katsunori SUZUKI秋田県・すずの木歯科クリニックダイレクトボンディングにおける臨床進化

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