図❸ 乾燥して白くなってしまった歯と重ね合わせた画像図❻ スマートフォンで撮影した写真・乾燥を防ぐ・一眼レフカメラ(ツインフラッシュ)で撮影推奨・シェードガイドのポジション(撮影時)・ピントずれや白飛び(ハレーション)に注意 まず、シェードテイキングを行う際には、歯の乾燥を防ぐことが重要である。乾燥した歯は本来の色を失い、白っぽく見える(図3)。そのため、治療後に写真を撮影するのではなく、できるかぎり来院直後に撮影を行うことが望ましい。これを怠ると、実際の歯よりも白っぽい補綴物が製作される危険性がある。 次に、撮影に使用するカメラについて述べる。理想的には、歯科医院と歯科技工所で同じ機材を用い、設定も統一することが推奨される。また、リングフラッシュよりもツインフラッシュを用いるほうが、より正確な色再現が可能となる。 前歯部のシェードテイキングでは、歯の切図❹ ピントがずれてしまった写真図❺ ハレーション(白飛び)が起図❼ 臼歯部咬合面方向の写真こった写真図❽ 臼歯部頰側からの写真43縁とシェードガイドの切縁を垂直に合わせて撮影することが基本である。シェードガイドを手前に置いたり、斜めに配置したりすると正しく撮影できない。また、ピントのずれ(図4)やハレーション(白飛び:図5)も避けるべきである。 スマートフォンでの撮影も場合によっては役立つが(図6)、より精度の高いデータを取得するためには一眼レフカメラが推奨される。また、臼歯部のシェードテイキングでは、頰側と咬合面を分けて撮影することで、歯科技工士にとって参考となる情報が増える(図7、8)。写真撮影に最低限必要な機材とできれば揃えたい機材を図9、10に示す。 シェードテイキングによって得られた口腔内写真をもとに、シェードマッチングを行う。かつては、口腔内写真と歯科技工所のシェー シェードマッチング
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