a:キャナルシーラーBGマルチ図❶ バイオセラミック系シーラーb:バイオシーシーラーc:MTAマルチシーラー066千葉県・辻野デンタルオフィス辻野貴史日本歯科大学附属病院総合診療科1北村和夫シーラーと根管充塡法の変遷根管充塡のパラダイムシフト シーラーは、接着性のないガッタパーチャポイントなどを用いて根管充塡を行う際に、ポイントと根管壁との空隙やポイント間の隙間を塞いで根管壁象牙質に固定し、封鎖性を向上させるために用いられる。根管充塡時にシーラーを使用した場合と使用しなかった場合で漏洩性を調べた研究において、シーラーを使用しない根管充塡では漏洩が多くみられたとの報告がある1)。したがって、現在ではシーラーは、根管充塡の方法にかかわらず根管充塡時に併用する必須の材料となっている。 近年、シーラーの研究開発が進み、その所要性質が大きく変化した。すなわち、シーラーは、密着性シーラー(酸化亜鉛ユージノール系シーラー・酸化亜鉛非ユージノール系シーラーなど)から接着性シーラー(レジン系シーラー)へ、そして結合性シーラー(バイオセラミック系シーラー、図1)へと開発が進んでいる。密着性シーラーや接着性シ-ラーの多くでは、硬化収縮が起こる。しかし、バイオセラミック系シーラーでは、硬化後に微膨張するようになり、加圧の必要性が問われ、根管充槇の考え方自体が大きく変化した。シーラーの進化が根管充塡にパラダイムシフトを起こしたと言っても過言ではない2)。すなわち、接着性シーラーや結合性シーラーの開発普及により、根管壁象牙質と根管充塡材を一体化させるモノブロック化3)という理想的な根管充塡の概念が生まれた。 現在、バイオセラミック系シーラーとして、キャナルシーラーBGマルチ(図1a)、バイオシーシーラー(図1b)、MTAマルチシーラー(図1c)などが市販されている。 以前の根管充塡のグローバルスタンダードは、ガッタパーチャとシーラーを用いた加圧充塡であった(表1)。酸化亜鉛ユージノール系シーラーなどの密着性シーラーでは硬化収縮を起こすため、シーラー層が厚くなるとシーラーと根管壁象牙質との間隙が増え、漏洩量は多くなる(図2)。根管充塡を行う際には、その欠点を補うためにガッタパーチャを加圧して、シーラー層をできるだけ薄くする必要があった。そのため、以前の調査根管充塡法の選び方 加圧根管充塡法かシングルコーン法か10
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