歯内療法ブラッシュアップ 患者さんと歯科医院のWin-Winの関係を築くためのTips
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ジップ図❸ 根管上部形成用ファイル上:プロテーパーアルティメットオリィスオープナーSX(デンツプライシロナ)下:レイスエボオープン用ファイル(白水貿易) パーフォレーション図❶ トランスポーテ―ション(ジップ、レッジ、パーフォレーション) レッジ図❹ GGD。先端に刃は付いていないため、根管を不必要に削らないで済む図❷ 根管上部形成を行わずにファイルを挿入することで、根管上部(赤矢印)でファイルの動きや方向が制限される。これにより根尖部の湾曲に対応できず(青矢印)、レッジや穿孔を招く05508 トランスポーテーションへの対応 根管上部形成にはNi-Tiロータリーファイル(以下、Ni-Tiファイル)の根管上部形成用ファイル(図3)やゲーツグリッテンドリル(以下、GGD:図4)を使用する。Ni-Tiファイルは各社で推奨している回転数やトルクを遵守して形成する。GGDは#1から順番に#4まで形成を行う。いずれも引き上げる際に、外側に広げながら行う。そうすることで前述したデンジャーゾーンの形成を避けることができる。GGDの#1は最大径が0.5㎜なので、いきなり入れてしまうとレッジ形成の原因にもなるため、初めにNi-Tiファイルであらかじめ挿入方向を確認したうえで形成した後に、GGDを挿入したほうが安全に形成できる。この作業をダイヤモンドバーやラルゴピーソリーマで行うことは避けたほうがよいと考える。理由はいずれも刃部が長く、自身が意図としていない箇所まで削合してしまうおそれがあるからである。分岐部に穿孔させないためにも根管上部形成にはNi-TiファイルやGGDを推奨する。2.解剖学的形態の知識不足 歯根および根管が直線的ではなく複雑な形態を呈することは広く知られている。しかし、どの歯種がそのような形態をしているのか把握しているだろうか? 上顎の側切歯は根尖付近で遠心方向や口蓋側方向に湾曲していることがある3)。これを考慮しないで不用意に根管形成を行うと根尖部付近でレッジ形成や穿孔を起こす可能性がある。 図5、6は他院で抜歯と言われて来院した患者である。デンタルX線画像(以下、デンタル)から、根尖病変は側方に広がっており、根管充塡はアンダー気味に思える。しかし、歯科用CBCT(以下、CT)を撮影すると、唇側方向にトランスポーテーションを起こしており、穿孔しているようにみえる。上顎前歯部は歯冠の方向と歯根の方向は一定ではないため、髄腔開拡の際には歯根の方向を意識して広げないと唇側方向に穿孔を起こす可能性があるので注意が必要である。解消方法として、切端付近にアクセスの起始点をおいて歯根の方向をイメージしながら行うとよい(図7)。加えて、(図8)は下顎小臼歯だが、根尖部の付近で穿孔を起こしており、それが原因で病変が形成されている。

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