成功・失敗事例から学ぶ実践的経営 筆者は福岡県大野城市で「はち歯科医院」の理事長をしています。2012年2月に「はち歯科医院」という屋号でスタートを切り、12年目になります。最初はスタッフ2名でしたが、その後、医院を拡張して現在はスタッフ50名を超える大所帯の歯科医院(図1)になりました。もちろん、大きく拡張することだけが歯科医院の正解ではありません。拡張してよかったことも悪かったこともあります。組織成長のリアルを皆様にお届けできたらと思っています。 筆者は父も母も歯科医師の家庭に長男として生まれました。祖父も歯科医師で、親戚にも歯科医師が多数おり、従兄弟に3人の歯科医師がいます。長崎市の銅座町という繁華街にある馬場歯科医院が筆者の実家で、開院70年を超える歴史をもつ歯科医院です。子どものころは学校帰りに実家の歯科医院によく寄っていました。先日、写真を整理していたところ、1950年代の馬場歯科医院の写真(図2)図❶ スタッフ集合写真。歯科医師10名、歯科衛生士18名、管理栄養士10名、言語聴覚士5名、歯科技工士4名、保育士5名、その他5名。1医院で多くの職種と働く環境にあり、専門職種の横の連携を取りながら、より高いレベルで研鑽しあえる環境です148 4代目の歯科医師が実家を継がない選択馬場 聡 (福岡県・はち歯科医院)第4章 ケーススタディ成功・失敗事例から学ぶ実践的経営3.歯科医院における組織成長のリアル
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